北陸新幹線の開業後、観光客が順調に増えている金沢。それに比例して、お土産のバリエーションも豊富になりました。
でも、お土産として買っただけで満足していませんか?
いしかわ観光特使、金沢お土産コンシェルジュのたかいがインスタ映え間違いなしの「可愛い和菓子」を厳選してお届けします!
定番の和菓子で選ぶ
金沢といったら和菓子はとても有名です。
2018年のある媒体統計によると、金沢市の菓子消費金額は101,068円と日本1位。
千利休から茶道を習っていた前田利家公。金沢に来る際、京都の和菓子職人を連れてきたことが背景にあります。
お茶の席に欠かせない上生菓子は、和菓子で季節を表現する、とても繊細で技術必要とします。
技術の高い職人さんがいたからこそ、今の金沢の和菓子文化があるのです。
見た目も可愛い、うら田の加賀八幡起上もなか
金沢の郷土玩具に「加賀八幡起上り」という人形があります。この人形は、加賀八幡様が誕生したときの真紅のおくるみにくるまれている姿に似せてあり子供の健康をねがっています。
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郷土玩具、加賀八幡起上りを最中で再現しました。
中にはしっかりとした粒が残る餡子が入っています。
おめでたいお菓子として、結婚祝いや出産祝いなどにも喜ばれる縁起ものです。
食べたらもう一度食べたくなる甘納豆かわむらの甘納豆
2001年から金沢の西茶屋の一番奥にお店を構える甘納豆かわむら。
金沢のお土産や贈り物として、特に女性からの支持が高いです。
保存料や着色料を一切使わず、素材の特性を引きさした自然な味わいに仕上げています。
甘納豆の種類も小豆などのマメだけでなく、オレンジピールなど変わったものもあり。
当初はにし茶屋の芸妓さんから常連様への「茶屋街のおもたせ」から始まったそうです。
全国の百貨店の催事にもあまり出店はせず、西茶屋でしか買えないレア感も地元の方から愛されるのかもしれません。
インスタ映えするカラフルな見た目が女子に人気「かいちん」
かいちんとは、金沢で昔使われていた言葉で、今でいう「おはじき」のことです。
寒天と砂糖だけで作られたお菓子は、色とりどりで見ているだけでうっとりします。
形は、動物やお花といった可愛い形のラインナップ。
箱にを開けたときの歓声は、まるで宝石箱をあけているかのよう。
この繊細で半透明な色合いが、日本の美の感覚を映し出しています。
かいちんの外側はカリッとしています。
軽く持っても形は変わりませんが、うすいガラスを持っているかのように壊れないか自然と慎重になります。
中は寒天の弾力感を残しつつも、ゼリーのようなとろりとした柔らかさがあり、食べても魅力的なお菓子です。
どこか昔懐かしいお菓子です。
おせんべいなのに可愛いうちわ型!「加藤晧陽堂のうちわ煎餅」
色鮮やかな干菓子を販売している加藤晧陽堂。
こんな繊細なおせんべいを見たことがあったでしょうか。
見た目にもキュートな「うちわ煎餅」です。
もち米を精製加工したお煎餅に描かれる絵は、夏の花鳥風月。
今でも一枚一枚手作業で自然乾燥しながら絵を描いています。
しっかりと人の手間が掛けているせいか、ぬくもりを感じるお菓子。
夏場はうちわの形をしていることもあり、売り切れてしまうこともあるそうです。
吉はしの別ブランド、豆半のカラフルな「寒氷」
金沢の東山にある吉はしは、お茶の席で出される上生菓子を専門とするお店。
上生菓子は予約しないと買えないので、普通にお店に行っても買うことができないので、観光で訪れた方は吉はしの上生菓子を扱っているお店でしか味わうことができませんでした。
予約しないと買えないということを知らずに来て、がっかりして帰るお客さんを見かねて3代目を継いだ兄弟が別ブランド「豆半(まめはん)」を立ち上げました。
寒天と砂糖を煮詰めて固めた「寒氷」は、伝統的なお菓子。
カラフルな色合いが目引き、見ていても手の上で転がしてみても飽きません。
口に運んでみると、しっとりとした食感がクセになります。
金沢のお土産として定番化する洋菓子
和菓子で有名とご紹介しましたが、洋菓子も台頭してきています。
洋菓子が注目されるようになったきっかけは、石川県七尾市出身のパティシエ辻口博啓さん。
世界大会で優勝の経験がある方で、朝の連続テレビ小説「まれ」の製菓指導を務められていました。
他にも地元の人から愛されているお店から誕生した洋菓子のお土産を見ていきましょう。
遊び心を忘れないにゃんこのバウム
こちらはぶどうの木という金沢で最初に生パスタの提供を始めたお店です。
ケーキやクッキーなども洋菓子は、金沢にする人なら一度は食べたことがあるはず。
このバームクーヘンが他のと違う点は、型抜きをして楽しめること。
崩さないで型が抜けるか、ちょっとしたスリルも味わえます。
味は能登塩キャラメル味で、輪島の海塩を使用。
ほろ苦いキャラメル味に、塩で甘さが引きたちます。
年始には期間限定の干支バージョンを発売したり、東京ではパンダバージョンを考案したりと、他店とコラボしたもバウムも販売中。
手描きの絵がまた素敵なまめや 金澤萬久(かなざわばんきゅう)
こちらもぶどうの木さんが出しているお土産です。
パッケージは、九谷焼の職人さんの手描き。
手に取ると同じ絵でも少しずつ違うのがわかります。
・有機大豆の炒り豆・みたらし豆
・有機大豆の炒り豆・紅白豆
・有機大豆の炒り豆・山椒七味&磯海苔
・炒り豆(アールグレイ&イタリアン)
・しみみ(焙じ茶チョコ)
・しみみ・黄な粉チョコ
・能登の黒豆甘納豆
・能登大納言甘納豆
・かりっとちょこ豆・ホワイト&いちご
・かりっとちょこ豆・ビター&抹茶
・黒豆しょこら
(2020年2月現在)
豆菓子は、石川県内の農家さんが作る有機大豆や黒豆などの貴重な豆を使用。
しみみは、一口サイズのおかきにチョコをしみこませてある、和と洋がミックスされた新しい味です。
石川県の伝統的な技術や要素を積極的にお菓子に取り入れてる点は、評価が高いと思います。
烏鶏庵のカステラは烏骨鶏の卵を使用。しっとり濃厚で一味違う
こちらのカステラは烏骨鶏の卵を使っています。烏骨鶏の卵はとても濃厚で、かなり印象に残る味わいです。
プレーン味、抹茶味、黒糖味と、3種類あります。味が一番わかるのは、やっぱりプレーン味。カステラの生地がきめ細やで、口当たりがとても良いです。
烏骨鶏の飼育は非常に難しとされていました。しかし、烏骨鶏に惚れ込んだ烏鶏庵の社長が国立大学の先生たちと共同研究を重ねてこうして商品化に至ったとか。
カステラは個包装になっており、お店では1個から買えるのも便利です。
石川の素材を使った一口サイズの焼き菓子「Mignatteミニャット」
こちらはフレンチ料理のお店が2019年に発売した、金沢でも新しいお土産です。
フィナンシェとがバターをたっぷり使っての風味が豊か。
それぞれ違う5種類の味。それぞれの味を上手く表現し、喧嘩することがありません。
・五郎島金時パイ…五郎島金時は加賀野菜の中でも有名なサツマイモ。素朴な味わいが特徴
・黒胡麻金箔…金箔が豪華でゴマの香ばしさがアクセント
・加賀棒茶フィナンシェ…加賀棒茶は地元で親しまれている、ほうじ茶の茎の部分を使ったお茶を使用
・金沢大野醤油フィナンシェ…大野地区で作られている醤油は金沢の人が良く家庭で使っている醤油。甘みがあり、スイーツの相性もバツグン
・金沢ゆずフィナンシェ…国産のゆずが香る、爽やか系。
さらに可愛いポイントが、入っているパッケージ。子猫が手招きしています。
フィナンシェの本場、フランスでは猫がとても愛されていること、日本では招き猫が縁起がいいとされている点を組み合わせて誕生したそうです。
職場で配る用のお土産
有休をもらって、旅行に出かけたら会社ようにもお土産が必要ですね。
会社用のお土産は配りやすいもので、もらって喜ばれるものを狙ってみました。
カラフルな中身にテンションが上がる高木屋の紙ふうせん
丸い最中の中に、カラフルな和風ゼリーの錦玉が入っています。
外側のパリッとした最中の皮。
色とりどりでしかも丸い形をしているので、持ったら壊れてしまいそうです。
(実際はそんなことありませんよ。)
中和風ゼリーは赤 ぶどう、黄 レモン、白ワイン、黒糖風味となっています。
箱を開けた瞬間も歓声があがりますが、食べると今までに感じたことのない食感に感嘆の声が。
新感覚の和菓子です。
中田屋のきんつば
こちらも超定番ですが、根強い人気のお土産です。
定番の「きんつば」、緑色のうぐいす豆を使った「きんつば うぐいす」は、豆がぎゅっと四角いきんつばに詰め込まれています。
つぶつぶ感そのままで食べ応え抜群です。
現在、中田屋はキティちゃんとのコラボ商品が販売中。
キティちゃんが大好きなお母さんの作るアップルパイ。その味をきんつばで表現していますよ。
金沢の風物詩をイメージしたお菓子「YUKIZURI」
石川県七尾市出身のパティシエ、辻口博啓さんが考案したお菓子。
冬の風物詩「雪吊り」の縄をイメージして作られました。
パイ生地がベースなので、1本はとても軽い食感です。パイの間に国産の米粉を使ったサブレがサンドしてあるのでパイの軽い部分とサブレの絶妙なバランスと雪に見立てたお砂糖が、まさに冬の金沢を表現しています。
現在では、基本のシンプルな味をベースに石川県産の新品種ルビーロマンを使用したものやゆずやショコラなど期間限定商品もあり、季節によって味のバリエーションが楽しめます。
また、金沢に留まらず富山や福井の素材を取り入れたシリーズも販売されていますよ。
日持ちするお土産
和菓子は日持ちしないものもあるので、選ぶときは賞味期限は確認が必要な金沢のお土産。
そんなお土産の中でも、比較的日持ちするものをご紹介します。
カラフルなお麩に注目!不室屋の飾り麩
和菓子屋さんではなく、お麩屋さんが出すとても綺麗なお麩です。
金沢では、昔からお麩は保存食として愛用されていました。
また金沢は古くからお寺の多い土地柄で、お寺の精進料理の食材として需要も多かったのも関係しているそうです。
かわいらしい細工を施したお麩は、おはじきのようにカラフルです。
お味噌汁やおすまし、茶わん蒸しに入れても色のアクセントが入り、華やかになります。
季節ごとに花の色や形が変えて販売されるお麩もあります。金沢の美意識の高さに脱帽です。
お麩は現在でも、石川県の郷土料理に欠かせない存在です。
金沢のお茶は加賀棒茶!ティーパックでお手軽にうちカフェ
金沢では番茶といえば、緑茶より棒茶が定番です。
加賀棒茶は、ほうじ茶の一種で、葉ではなく茎の部分になります。
時間がたっても渋くならないので、おすすめのお茶です。
お茶のパッケージは、九谷焼のブランド・KUTANI SEALが製作。
九谷焼の代表的な五つの色彩を元に、紫、赤、黄、緑、紺青をテーマカラーに、お茶も五つの味があります。
賞味期限は3ヶ月なので、自分で使うとしても十分使い切れる期間です。
最近は急須を持っていないお家もあるので、ティーバックタイプの方が気軽にお茶が飲めるので、お土産に最適ですね。
大畑の佃煮「くるみの飴煮」
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佃煮屋さんが作る、クルミを使ったおつまみにもなるスイーツです。
佃煮と同じ釜炊きの製法でつくられているので、甘さがまろやかでくるみが香ばしい仕上がりになっています。
味は地域の名産品を使った大野醤油味、生姜カラメル、黒糖カラメル、メープルシロップの4種類。
お茶でもコーヒーでもお酒とも相性がいいお土産です。
サイズは手のひらに乗るくらい。缶にはかわいいリスとくるみが描かれています。日持ちは60日。
お祝いごとにぴったり金箔をふりかけて
金沢といえば「金箔」というくらい、金が有名です。
今でも金箔が乗ったソフトクリームも有名ですが、お家でも楽しむことができます。
料理用金箔は細かいサイズの金箔が入っています。
お酒やお料理、スイーツなど、どんなものでも振りかけることが可能。
この筒状の入れ物だと、使いやすいので試してみてくださいね。
賞味期限は2年!こちらも手収まるサイズなので、かさばらず持ち運びにも便利。
誕生日やお正月など、大事なイベントのときに少しずつ使っても大丈夫です。
タンス型の入れ物もポイント!諸江屋の落雁
諸屋は江戸時代末期から160年以上続く老舗のお店
落雁は原材が和三盆糖、砂糖、寒梅粉がベースとなっており、常温で保存日持ちが90日と長いのでお土産としても重宝しましす。
落雁にもいくつか種類がありますが、このタンスの入れ物に入った落雁は「わび」と名付けられています。
口に入れたときに、口あたりが柔らかく和三盆の豊かな風味が特徴です。
和菓子の職人が五感で体感した季節の移ろいを落雁の商品に生かしているそうです。
日本人の「わび」「さび」の心を和菓子で表現していますね。
インスタ映えランキングしてみました
さて、いろいろと紹介してきた金沢のお土産たち。
お気に入りのものはありましたか?
インスタ映えも含めて、各ジャンルからおすすめ1位を選出しました。
定番のお菓子1位甘納豆かわむら「甘納豆」
かわむらの甘納豆がランクイン!
やはりどこでも買えない不便さが逆にレア感をだしています。甘納豆が欲しいがため、西茶屋に足を運ぶ人もいると言う事実。
金沢にある3つの茶屋街のうち少し落ち着きのある西茶屋を散策するきっかけにもなっていると思うと、地元に貢献しようという姿勢がステキです。
インスタ映えという視点から判断すると、甘納豆のパッケージが四角いので複数並べても統一感があること絵も手書き風で可愛いのもポイント高いです。
お店の中では、一部試食もできます。
甘納豆をちょっとずついろいろ食べてみたい方は、2階のカフェコーナーの「かわむら味わいプレート特別版」を頼むのがおすすめ。
自分用に全部買って食べて吟味するには時間がかかってしまいます。すぐに気に入ったものを狙って購入できるのは嬉しいポイント。
実際にカフェでお茶した後、みなさんお土産を買いに下の階によっていました。
私も例外ではありません。
洋菓子1位まめや 金澤萬久(かなざわばんきゅう)
洋菓子部門では、まめや 金澤萬久さん。
選ばれた理由としては、ラインナップが豊富なので、写真の撮りがいがあること。
また、中身は変わらなくても、豆型の容器の絵柄は季節ごとに変わるという点も魅力のひとつです。
これは石川が誇る九谷焼の四季感覚を取り入れているそうです。
インスタ映え写真は難しいかもしれませんが、絵柄を俯瞰で撮るのが収まりがいいと思います。
個人的な感想ですが、一押しは「しみみ」。
「甘塩っぱい」という表現では表れない和風な甘しょっぱさではないんです。
チョコの洋風な甘さとおかきの和なしょっぱさのバランスがいい!
職場で配る用のお土産1位高木屋の紙ふうせん
高木屋の紙ふうせんが一番映えます。
最中から和風ゼリーが見えるように半分に最中を割って撮影してインスタにアップしている人のと宇高が目にとまりました。
実際、会社にお土産としてこちらを持っていったところ、女子から歓声が上がるほど好評なお土産でした。
日持ちするお土産1位 諸江屋の落雁
日持ちもさることながらタンスのパッケージも写真に収めたら可愛い点です。
しかも和や予算に応じて、引き出しの数が増やせるのもポイント高し。
インスタ映えを狙うなら、上から撮るのはもちろん、引き出しを1段ずつずらして中の落雁が見えるように撮るのも良いと思います。
タンスは食べた後も小物入れに活用できそうですね。
まとめ
いかがだったでしょうか。
たくさん紹介したので、自分でも次にどのお土産を買うか、迷ってしまいそうです。今回紹介したお菓子は、金沢駅でほとんど買うことができます。
※甘納豆のかわむら、豆半の商品は金沢駅で販売しておいりません。
いろいろ買って写真を撮って、インスタに投稿してみてくださいね!