SEO対策についての知識や技術を調べていくと、ディスクリプションやメタタグ等の単語を目にする事も多いと思います。
そんなSEO対策で出てくるキーワードの一つである、検索アルゴズムという単語について調べると、一緒に『ペナルティ』という単語が出てくる場合が多いです。
この『ペナルティ』こそが、実はSEO対策をする上で最も気を付けなければならないものなのですが、『ペナルティ』とは何の事なのか、『ペナルティ』にどう気を付けていくべきなのか、ご存じでない方も多いでしょう。
そこで今回は、SEO対策をする上で最も注意すべき『ペナルティ』について、紹介していきましょう。
Contents
そもそもペナルティとは?
本来の『ペナルティ』とは英語の『Penalty』の事であり、その意味は『罰』『反則行為』等。
一方でSEO分野で『ペナルティ』と言われるものは、GoogleやYahoo!などの検索エンジン上で著しい順位下落が起きて、サイトやページに一切アクセスが来なくなったり、もしくは検索エンジンで検索しても表示自体されなくなってしまう状態を指します。
こうなってしまうと、そのサイトは集客能力のほぼすべてを失う事になり、運営者は何とかしてペナルティの解除に繋がる、記事やコンテンツの修正を行うか、もしくはサイトそのものをドメインごと閉鎖するなどの処置をしなければならなくなります。
何年も苦労して作り上げ、今になってやっと膨大なアクセスを集めてくれるようになったサイトの価値が無に帰してしまうに等しいものですから、SEO対策をしている業者は勿論、個人サイト経営者も、この『ペナルティ』が下される事を最も恐れています。
ペナルティになりやすい記事とは?
そんな悪夢のような現象を引き起こすペナルティですが、どのようなサイトや記事がそれを招いてしまいやすいのでしょうか。
一般的にペナルティを下すのはGoogleでして、ペナルティに引っかかりやすい記事は、Googleのウェブマスター向けガイドラインに書かれている禁止事項に引っかかっているような内容の記事である場合が多いです。
その禁止事項は以下の通り。
- コンテンツの自動生成
- リンク プログラムへの参加
- オリジナルのコンテンツがほとんどまたはまったく存在しないページの作成
- クローキング
- 不正なリダイレクト
- 隠しテキストや隠しリンク
- 誘導ページ
- コンテンツの無断複製
- 十分な付加価値のないアフィリエイト サイト
- ページへのコンテンツに関係のないキーワードの詰め込み
- フィッシングや、ウイルス、トロイの木馬、その他のマルウェアのインストールといった悪意のある動作を伴うページの作成
- リッチ スニペット マークアップの悪用
- Google への自動化されたクエリの送信
https://support.google.com/webmasters/answer/35769?hl=jaより引用
上記のものはGoogleのガイドラインにあるものなのですが、本来は英語で記載されているものを日本語に翻訳しているものなので、少しわかりにくいかもしれません。
この中の全てを理解している必要はなく、『ペナルティ』になる記事の特徴は以下のものと憶えてくださる程度で十分です。
- ユーザーを罠に嵌めるような文章の記事
- ウイルスやマルウェアに感染させる記事
- 他サイトの記事内容を無断で複製している記事
- 他サイトからの引用ばかりで事実上無断複製記事と化している記事
- 文章内に、ユーザーに読んでもらうには相応しくない言葉があまりに多い記事
どれもSEO対策以前に、サイトを運営するうえで作ってはいけない記事の例ですね。
これらのような悪質な記事を作ったりしなければ、基本的にペナルティに引っかかる事はありません。
記事のタイトルを変更するとペナルティになる?
しかし、Googleの公式からこのような供述があったとしても、ペナルティを恐れるあまり、「特定の行動を運営者がするとペナルティになる」と書いているサイトもあったりします。
中でも、「公開している記事のタイトルを変更するとペナルティになってしまう」というのが有名ですね。
この事実は本当なのかと言われますと、ペナルティにはならないものの、Googleの検索エンジンとユーザーにかなりの迷惑がかかります。
それについては後述いたしますので、今は置いておきましょう。
ペナルティを確認する方法とは?
ではもし、ペナルティを受けてしまった場合はどうすれば良いのでしょうか。
ここからはペナルティを受けた場合の、確認方法と対処方法を紹介していきましょう。
Googleのサーチコンソールを使う
大体のペナルティは、Googleサーチコンソールに「ペナルティが適用されてしまっている」という通告が来ます。
もしサイトの管理画面やアクセス解析ページを見て、アクセスが異様なまでに減っている等の現象が確認できた場合は、まずはGoogleサーチコンソールを開き、『セキュリティと手動による対策』のページを見てみましょう。
そこで何かしらの通知が来ていたならば、手動ペナルティというものに引っかかってしまっています。
手動ペナルティならば、該当箇所を直せば大丈夫
Googleサーチコンソールで『ペナルティを受けている』という報告が来ている場合は、手動ペナルティと呼ばれます。
これはGoogleの担当者がサイトをチェックし、ペナルティを課すべきという判断がされて、実行された事を意味しています。
ペナルティが『手動ペナルティ』だった場合は、『セキュリティと手動による対策』にてペナルティを課すに値した記事や修正してもらいたい箇所が記載されている事が多いので、その指示に従って記事の修正に取り掛かりましょう。
該当箇所を適切に修正したならば、後はGoogleサーチコンソールから『再審査リクエスト』を送り、ペナルティになった箇所は無くなったと報告しましょう。そうすればペナルティは解除され、アクセスも戻ってきます。
しかし、場合によってはペナルティの箇所がサイト全体に及んでいる場合もあるので、そうなったらサイトを閉鎖する事を考えましょう。
自動ペナルティだったら、とにかく直していくしかない
しかし、手動ペナルティと同じようなアクセス下落が認められたのに、Googleサーチコンソールにその報告が来ていないというケースもあります。
これは『自動ペナルティ』と呼ばれるものであり、Googleのアルゴリズムにペナルティを出された状態です。この場合、どこを修正すべきかという通知を行わず、ただ順位を大きく下落させてくるだけです。
こうなった場合は何が原因なのか特定する事が非常に困難であるため、とにかく問題になっているであろう箇所を手探りで探し、修正をかけていく他ありません。
余程悪質な構成のサイトを作っていない限り、自動ペナルティは滅多にありませんが、そうなってしまうと大変なので、日頃から気を付けておきましょう。
記事のタイトル変更をするとペナルティになる?
先程「記事タイトルを変更するとペナルティになるのか?」という疑問について触れましたが、ここでその詳細をお話していこうと思います。
記事のタイトルを大きく変えると悪影響が出やすい
「記事タイトルを変更するとペナルティになるのか?」という疑問についての結論ですが、そう簡単にペナルティにはならないものの、順位下落が起きてしまいやすくなります。
それは何故なのでしょうか? ここで図書館と本屋の様子を思い出してみましょう。
図書館にしても本屋にしても、本棚に並んでいる本の側面には、必ずタイトルが書かれていますよね。
実は検索エンジンの形はそれと同じです。作成された記事とは、検索キーワードが書かれた本棚に並ぶ本なのです。
記事のタイトルを変更するのは、本のタイトルを変える事と同じです。
タイトルの変わった本は、別な本棚に入れなければなりませんよね?
その本の入れ替え行為を、Googleやユーザーは良しとしません。
そんな入れ替え行為をやらせるような大幅なタイトル変更を、あまりに短期間で繰り返してしまうと、Googleは嫌がらせをされていると勘違いしてしまい、その記事を不審に思い、最終的にペナルティを課してしまいます。
これこそが、記事タイトルを変えるとペナルティになるという話に繋がっているものです。
記事タイトルを変えたらペナルティになったというのは、タイトルを大幅に変えるのを短期間で繰り返した結果です。
記事のタイトルを変えたらサーチコンソールで再インデックス
しかし、記事のタイトル変更をするのはGoogleに嫌がらせするようなものだからやっては駄目というわけではありません。
記事タイトルの変更は、タイトル中にある数字を僅かにずらす、単語をいくつか取り替える程度ならば、何も問題は起こりませんし、ペナルティにもなりません。
ただし、変更を行った後にサーチコンソールで再インデックスをかけないと、Googleのクローラーに記事タイトルが変わった事を認識してもらえず、検索結果に上手く表示されないなどの不具合が起こりかねないので、忘れずにサーチコンソールで再インデックスをかけるようにしましょう。
まとめ
ペナルティはSEO対策をしている上では一番恐れるべき事態です。しかしこのペナルティは一般的にはユーザーのためになっておらず、上位表示だけしか狙っていないようなアフィリエイトサイトに多く課せられる傾向にあり、企業のホームページに課せられるようなことはほとんどありません。
ですが、ユーザーの事を考えず、ただ上位表示ばかり狙っているようなサイト構成になっているならば、問答無用でペナルティが飛んでくる危険性があるので、ユーザーのためになる記事、サイトを作っていく事を心掛けていきましょう。